(写真 Ipoh, Malaysia by Bryn Pinzgauer)
人口の七割を華僑が占めるペラ州の都イポー(マレーシア)。英国植民地だった面影をしのばせる風情ある街並みが人気だ。19世紀後半、イポーやその周辺のキンタ渓谷で錫が産出されたことから、20世紀初頭には国内最大の錫鉱山開発地区となり、マレーシア経済の発展にも大きな役割を果たした地域であることでも知られる。採掘ラッシュで沸きかえったかつての賑わいはなくなったが、近隣の美しい自然やノスタルジックな街並みが観光客を惹きつけ、また華人が多く住むだけあって、いたるところで中華料理を中心とした美食を堪能できる。また、代表的な観光名所のひとつとして、イポー鉄道駅がある。白亜の美しい駅舎はコロニアル形式とよばれる建物で、まるで宮殿のような豪華なつくりが特徴。ほかにもマレーシアのパワースポットとして密かに人気の三寶洞寺院や、テーマパーク、ロストワールド・オブ・タンブンもあるから、マレーシアを訪れたらぜひイポーにも足を運んでみてはいかが。